青森ヒバの食器棚を届けにいってきました。

川崎から東京まで、青森ヒバの食器棚を届けに行ってきました。

オーダーメイドで作らせていただいたこの食器棚は、

香り高い青森ヒバでつくられており、室内がほのかに香り、存在感のある棚となりました

大工が作る家具は、決して安くはないけれど何代も継いでいける家具となったことと思います。

この青森ヒバはヒノキチオールなどの薬効成分が多く含まれており、防虫対策にもなります。

また、ストレスを和らげ集中力を増す作用があることから、アロマオイルなどで楽しむ方も多いと聞きます。

自然なアロマテラピーにもなり、天然のものですから薬害の心配もありません。

無垢の木を使用しているので、年げつが経ち経年美化された食器棚や机を楽しんで頂けたら嬉しいです。

 

お子さまの勉強机も作りました。

お茶目でひと懐っこいお子さまにもとっても喜んで頂けました。

たくさんたくさん勉強して、お父さまのような立派な方になるのでしょう。

いつか大きくなって仕事の机としてお使いいただけたら光栄です。

 

 

 

 

◉青森ヒバの食器棚を作製している動画はこちら

https://youtu.be/LahEVLv8rtE

◉青森ヒバについて書いた記事はこちら

https://www.marusei-j.co.jp/青森ヒバってどんな特徴があるの?/

 

自然塗料のOSMOさんから学ぶのメンテナンス方法

自然塗装として、丸晴工務店では蜜蝋ワックスや胡桃油を主に使用しております。

本当に何も混ぜ物がない天然塗装と言っていい品物です。

ただ、水廻りや作業テーブルや洗面カウンターなどもっと性能が欲しい場合もあります。

無垢の木材で作ったテーブルやカウンターなどに塗る塗料って何がいいの?

子供もいるし体に害のない塗料ってどんなもの?メンテナンスってどうしたらいいの?

意外と知らない塗料のこと。

 

私たちも、自然塗料を扱っている「OSMO」さんに聞いてみました。

そして、実際に丸晴工務店の事務所にあるダイニングテーブルで実験してみました。

 

 

自然塗料ってなに?

自然塗料は原料に石油や合成顔料を含まない天然材料を主原料とした塗料です。

化学物質を含まない塗料なので、

小さな子どものおもちゃに使われていたり、食事をするダイニングテーブルに使用しても安心です。

残った塗料を捨てる時も、一般的な溶剤系の化学物質の入った塗料を使用したものだと、臭いや引火の危険性があるため簡単に廃棄ができません。薬品を使って固めたり、扱いも産業廃棄物・廃プラスチックとして捨てなくてはなりません。

一方、自然塗料のものはそのまま可燃ゴミとして捨てられます。

つまり、人にも自然環境にも優しい塗料ということです。

自然塗料で有名なOSMOの製品は、

自然の植物油(ひまわり油、大豆油、アザミ油)と植物ワックス(カルナバワックス、カンデリワックス)がベースとなっていて、ホルムアルデヒドなどの有害な化学物質が一切含まれていないそうです。

 

メンテナンスは?

一般的な塗料のウレタン塗料は造膜系塗料で、シンナーなど化学物質を混ぜた塗料で、撥水性もよく水はけも良いのがメリットですが、メンテナンスは造膜された塗料を削ってから塗り直すため、ご家庭で行うには難しいメンテナンスになります。

自然塗料は、基本が浸透系塗料なので造膜系のようにめくれや剥がれがおこらず、傷がもし付いても1部分のみをヤスリをかけて塗装し直せば塗り継ぎが目立たず補修が可能です。

実際にやってみよう

◉削り◉

丸晴の事務所テーブルを削ります。

造膜系塗料で仕上げてあったので、パワーのある工具にて削ってます。

なかなかキレイに削れるまで時間がかかり、大工さんも汗だくでやってもらいました。

 

◉拭き◉

キレイに削れたら、拭いてできるだけ木屑が残らないようにします。

OSMOさんが拭いてくれました。

 

◉塗装◉

今回使用した塗料は、OSMOの「オスモカラー フロアクリアーエクスプレス(透明)」です。

今回はダイニングテーブルですが、代用で使用しました。(問題ないそうです。)

ワックスが入っているため、撥水性、防汚性に長け、大変丈夫で長持ち。そしてメンテナンス性にも優れているそうです。

 

よく混ぜてから使用します。

 

1回目塗ったら、3〜4時間空けて2回目を塗ります。

OSMOさんが塗りかたも見せながら教えてくれました。

実際に、施主さんのお家へ行って教えてくれることもあるそうです。

完成はこちらです。

メンテナンス前

 

メンテナンス後

こんなにもキレイになりました。

そして、本来の木の色が出て無垢の雰囲気がよみがえりました。

 

まとめ

木は、湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥している時は湿気を吐き出します。

それが木材の「調湿機能」です。

塗料で木の表面を覆って、呼吸をできなくしては、その木の良さが活かされません。

無垢を使うメリットを最大限に活かすためには、自然素材の浸透系塗料を使うことが良いでしょう。

また、自分たちの子どもたち、また子どもの子どもたちが美しい地球に住んでいけるようにするためにも、小さくてもできることをしていってあげたいですね。

そして、何よりもずっと暮らしていくお家ですから、安全で心地良いお家でありたいですよね。

 

その他、丸晴が扱う素材についてはこちら

https://www.marusei-j.co.jp/tag/品質/

第6回多摩川建築塾 三澤文子さんによる講義

先週、『第6回多摩川建築塾 三澤文子さんによる講義』が行われました。
三澤文子さんは、今までの建築家人生で色々と大きな転機があったそうですが、一番の転機は阪神・淡路大震災だったそうです。
地震によって崩れた木造住宅を見て、なんとかしないといけないと感じたそうです。

そこで、まず木造住宅に関わるつくり手たちの、とくに木構造のレベルを上げないといけないと考え、1995年から木構造や木質材料の先進的な研究者や実務者を呼んで勉強する場をつくられました。
それがMOKスクール(モクスクール)だそうです。

実際に、三澤さん自身が市場に赴き、お客さんの材木を目利きして選ぶのだそうです。

そのように、木造住宅において「強・用・美」を重きにおいて、設計をしてこられたそうです。
『美』で言うと自然の持つ美しさを最大限に活かし、木の美しさを魅せる。
そんな設計をされています。

これは、Ms建築設計事務所の事務所

無垢の木の良さを知り、何年後、何十年後でもかっこいいと言われるような住宅を設計される三澤文子さん。

隠れたところに粋な模様があったり、大工さんの木目(色など)を使った粋な演出が大好きだそうで、設計することをとても楽しんでいるようで、輝いていて素敵でした。

こんな居心地の良さそうにしている子供たちを見られたら幸せですね。

そのような居心地の良いお家をたくさんつくるためにも、

丸晴工務店は、日々色々な建築家から学びながら住まいづくりをしています。

 

三澤文子さんが丸晴にきた際の丸晴紹介ブログはこちらです。

https://ms-a.com/丸晴工務店訪問記/

 

その他の設計についてのブログはこちら

https://www.marusei-j.co.jp/tag/設計/

左官壁「珪藻土」の良さはどんなところ!?

先日、珪藻土の丸晴工務店オリジナルが出来ました!

北海道稚内で獲れた丸晴工務店の「珪藻土

みなさんは「珪藻土」という言葉、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

その珪藻土はどういうものなのか、特徴などご説明していきます。

 

珪藻土とは

珪藻土(けいそうど)とは、植物性プランクトンの珪藻が、海や湖の底で長年にわたって堆積し、化石化したものです。約800万年の時を経て、世界各地で採掘され、古くから人々の暮らしの中に利用されています。

例えば、七輪や耐火レンガ、ビールのろ過材、最近では化粧品のワンデーションにも使用されています。

その中で、最近注目を集めているのが住宅の内装建材としての利用方法。天然素材である珪藻土は、自然の風合いが美しいだけではありません。さまざまな優れた特徴を発揮します。

珪藻土の優れた特徴とは?

調湿機能で快適

珪藻土には、細孔といって何千万分の1㎜という小さな穴がたくさんあいており、それにより余分な湿気を吸い、乾燥した時には湿気を放出してくれます。

その結果、結露を抑制しカビ・ダニ菌を抑制することができます。

火に強い!

土や石と同じ無機鉱物が主成分のため「耐火性能」に優れています。

昔から火に強い土として、七輪・耐火レンガの材料として使われていました。万が一の火災の時も、延焼を防ぐこともできます。※このように表面が焦げるだけ。

脱臭効果でいつも空気がきれい

珪藻土の調湿機能と吸着機能で脱臭効果に繋がります。

吸音・遮音性

珪藻土は細孔に空気を溜め込んで空気の層を作っています。そのため、壁に広がった空気の層は音を遮ります。

静電気を抑制します

静電気が発生しにくく、ほこりがつきにくく、空気中にほこりが溜まりづらくなります。

省エネだからお財布にも優しい

珪藻土は多くの細孔に空気を溜め込んで空気層をつくります。壁に使用した場合、壁に空気層ができ、熱伝導率が低く、保温・断熱効果が高まると言われています。そのため、夏は外からの熱を抑制して涼しく、冬は暖房で暖まった熱を逃さず、暖かい快適な環境を作り出します。結果、冷暖房費の削減に繋がります。

自然素材だから環境に優しい

内容成分が100%自然素材で化学物質を揮発しません。

また、化学物質が含まれていないため、基本的には劣化しません。

【材料】

珪藻土 → 主原料

食用でんぷん → 材料をくっつき合わせて塗りやすくする

白土(火山灰) → 色の具合

セルローズファイバー → 繊維を入れてヒビ割れを防止する

メンテナンスが簡単

壁についてしまったシミや汚れ、お子さまのクレヨンや水性ペンでの落書きも簡単に落とせます。

これは、傷がついてしまった時に霧吹きで水をかけて指先でぐるぐる。

珪藻土自体が薄塗りなのに、やりすぎて下地が見えてしまっていますが、通常だと乾いた時に馴染んで元通りになります。

 

左官仕事となりますので、手間がかかりそれだけお金もかかってきます。

しかし、壁紙やビニールクロスでは部分だけ直すということが出来ません。出来てもとても見れるような壁にはなりません。我慢して10年後15年後に大掛かりな張り替えを行うことを考えれば、意外と変わらないのかもしれません。

つまり、あまり変わらないお金で、自然素材を使用し健康に気を遣えるのであれば、それに越したことなのではないでしょうか。いつまでも健康的に良い家に住んでいってもらいたい。そんな思いから丸晴工務店は新しくオリジナルをつくりました。

丸晴工務店の珪藻土

珪藻土は、産地などにより細孔の大きさが違います。

細孔の大きさが直径50ナノメートル(※)以上が、一般的な珪藻土。

細孔が2〜50ナノメートルのものが、メソポア珪藻土。

この細孔の大きさの違いが、「調湿効果」の違いです。

このメソポア珪藻土を使い、丸晴工務店オリジナルの珪藻土ができました。

白土(火山灰)と呼ばれる色づけ用の素材と珪藻土との割合によって、効果など変わってきます。

効果を最大限にしたいというようであれば、ほぼ珪藻土になりますが色がベージュのような色になります。

反対に、白っぽいのが欲しいとなれば、白土(火山灰)の割合が増えるため、少し調湿効果など落ちてしまいます。

好みによって調整が可能のため、希望の珪藻土壁が見つかるといいですね!

丸晴工務店オリジナルは、丸晴が考えた調合の珪藻土なので、ご参考いただければと思います。

 

左官工事のYouTubeはこちら

https://youtu.be/GpmnUc20OGc

 

参考資料:株式会社ユーディー

気密性で決まるお家の良し悪し。

丸晴工務店の大工さんは、気密に関しても全員得意としております。

こちらのお家は、平均した数字でなんとC値が0.3でした!

最近は、お客様がこの専門的な値を聞いて「へー!すごいですね!」と言えるほど、とても詳しく知っていますよね。

本当によくお勉強されていてすごいなぁと思います。

 

 

気密測定って何?と思われる方のために、、、

気密測定とは、専用の機械を使い住宅の隙間の面積を測ることです。

C値とは、その測った値(㎠/㎡)のこと。→1㎡あたり何㎠隙間があるか?

例えば、

下表で言うと、1㎡あたり0.3㎠の隙間と言うことになります。

家全体のうちの、指の先程度の隙間しかあいていないと言うことです。

昔、隙間風がビュービュー入ってくるのを考えると驚きです。

そもそも、なんで気密をするのでしょうか?

それは、

性能を発揮させるためです。

どういうことかというと、、、

いくら壁を厚くしたり、いい材料、いい製品を使ったところで隙間風の入ってくるお家であれば、本来の力を発揮することができません。

冬で言えば、ダウンジャケットのように性能のいいものを着て、チャックを上げて着れば本来の力が発揮できるでしょう。

しかし、前を開けて着れば力は半分以下となってしまいます。

また、夏で言えば、窓を開け放して冷房をかければ、冷気が外へとだだ漏れて部屋の中は一向に冷えていきません。

少しでも冷気や熱を逃さないためにも隙間を減らすこと、つまり気密がとても大事なことなのです。

 

低気密では暖房するほど寒くなる

暖かい空気は力持ち。

熱気球は、暖めた空気の力だけで空を飛びます。

気球のエンベロープ(球皮)は完全な気密がとれているから、暖かい空気は漏れません。

しかし、気密性のない住宅は、さながら大きな穴の空いた気球。

せっかく暖まった空気は建物上部の屋根や壁から我先に逃げてしまいます。

なお悪いことは、上から逃げた空気の埋め合わせのために、野外の冷たい(=重たい)空気が下から容赦なく侵入してきます。つまり、「暖房するほどに寒く」なってしまうのです。(参考文献:日経BP社発行 エコハウスのウソ)

 

まとめ

気密性を高め、性能を発揮させてあげることにより、無駄なエネルギーを排出する必要もなく、住む人にとっては快適でお財布にも優しい、また温暖化に繋がるエネルギー排出の面からも環境に優しいお家となります。

図面上だけの数字ではなく、実際に気密測定を行いデータをとっていき、住み心地の良い家をつくっていくことが社会貢献に繋がっていくのではないかと思います。

丸晴工務店は、これからもそんな優しいお家をつくっていきます。

 

気密測定の実際の画像

https://youtu.be/EKbDIhf1HIA

 

テッポウムシとカミキリムシって?生態と予防とは?

先日、大事な樹木に丸い穴が!!!

テッポウムシにやられてしまいました。

「テッポウムシ?なにそれ?虫?」

初め聞いた時は、全く知リませんでした。

そこで、どんな虫なのか教えてもらいました。

画像のように、鉄砲で打ったように丸い穴が開くことから、この名がついたと呼ばれているんだそうです。

 

テッポウムシとは何なんでしょうか?それにどんな害があるのでしょうか?

こちらでご紹介していきたいと思います。

 

 

テッポウムシとは

カミキリムシの幼虫です。

成虫のカミキリムシが樹木に傷をつけて産卵します。

その後、卵は1週間ほどで孵化して、1年から2年かけて樹木を食べてながら育っていきます。

幼虫は内側から樹木を食べるので、被害に気付きにくく、気づいた頃には深刻な

状況になっていることもあります。

 

テッポウムシの発生時期

カミキリムシがテッポウムシを産む時期は、6〜10月です。

テッポウムシはおがくず状の糞をするため、そのような糞が根本周辺に溜まっていればテッポウムシがいる可能性があります。

幹周辺を念入りに探せば穴が空いていることがありますので確認してみてください。

カミキリムシの特徴は

体長3センチほど

背中にゴマのような白い点々があります

幼虫はミカン、ヤナギ、クリ、イチジク、バラなどの幹を食べます。

こんな虫を見かけたら要注意です。

 

テッポウムシが発生しているのがわかったら

カミキリムシは1回の産卵にたくさんの卵を産み付けるわけではないのですが、1匹以上いることも多いので確実に駆除するには農薬がおすすめです。

カミキリムシ、テッポウムシに効く専用の農薬やラベルに名前がある農薬が使えます。穴の中に噴霧して幼虫を退治し、時間をあけて針金などで中の様子を確認して穴が大きい場合や雨水が入るような位置は接蝋やコーキング剤などで穴を塞ぎます。

 

一方、成虫のカミキリムシは、あまり機敏な昆虫ではないので飛ばない限りは捕獲は容易にできます。見つけ次第確実に退治します。可哀想と思うかもしれませんが捕殺するのが確実でしょう。なぜなら放っておくと庭の大切な木に産卵されてしまうからです。木にとっても植物愛好家にとってもカミキリムシは天敵です。

 

予防はよく観察すること

樹木をカミキリムシとテッポウムシから守るためには、なにより幼虫の早期発見が第一です。

天敵の生態を知り日頃から気をつけて樹木を観察をしましょう。

株元におがくずがあふれていませんか?元気がなくおかしいなと思うことはありませんか?

もしあればそれはテッポウムシが入ったのではないかと疑いましょう。

早めの対策で幼虫を退治すれば木へのダメージも最小限に抑えられます。

 

樹木を植えることは、守ることも義務となります。

あなたの大切な樹木を枯らさないためにも日頃からよく観察し、愛情いっぱいに育ててあげてください。

 

庭づくりについてのブログはこちら

https://www.marusei-j.co.jp/街に居ながら山の四季を身近に感じる庭づく/

第5回多摩川建築塾 佐藤欣裕さんによる講義

先週、佐藤欣裕さんによる講義が行われました。

現在、高気密・高断熱と性能に目がいきがちですが、性能良くなったことで温暖化に繋がっていく懸念や、

家で過ごしていて、暑いからスイカを食べようとか、かき氷が食べたい!とか、そういった人間味がもう少しあってもいいのではないか。などなどお話ししていただきました。

 

これは、佐藤さんの事務所を作った際のお写真だそうです。

 

私には、難しい数字のお話しもありましたが、とてもいい勉強になりました。

丸晴工務店の設計士は、このように日々勉強し、あらゆる可能性を考慮して、施主さまが永く快適に住んでいただくためには、何が一番良いのかを考えてご提案させて頂いております。多くの情報が行き交うこの現代、ぜひ設計士を信じてお任せいただければと思います。

家をシロアリから守るホウ酸とは

シロアリ対策でホウ酸って聞いたことあるけど、実際どんなもの?と思っている方。

ホウ酸なんて言葉聞いたこともないという方もいるのではないでしょうか?

ここでホウ酸について学び、家まもりに役立ててみましょう。

 

 

シロアリとは

まずは、害虫であるシロアリについて知っておきましょう。

建築物などを加害するシロアリは世界中に生息している2260種のうち、53種にすぎず、多くのシロアリは森林地帯に生息し、枯れた木材や落ち葉を食物とし、物質循環に大きな役割を果たしています。特に熱帯地方では水分や通気など土壌条件の改良に非常に重要な働きをしており、地球環境という視点にたてばなくてはならない益虫で、生物多様化からの観点からなのです。

 シロアリは目が退化しているため匂いによって餌となる木材を見つけます。一般的にシロアリは松を好み、桧を嫌いますが、これは木材に含まれている微量の油性成分の匂いのためで、腐り始めた木材からは、シロアリが特に好む誘引物質ができます。

 白アリは土の中などに棲み家(コロニー)を作り、数万から数百万のファミリーで暮らしており、 コロニーと建物の土台や柱などを行き来して、 木の柔らかい部分を食害していき、表面を残して食べ進んでいくため、発見されにくいのが被害を大きくする要因のひとつです。

Close up termites or white ants

シロアリについて詳しくはこちら

https://www.marusei-j.co.jp/シロアリ(白蟻)/

 

ホウ酸は“天然物 ”

ホウ素は原子番号5の元素で、天然には酸素と結合したホウ酸塩として存在します。

ホウ素は、私たちの健康にとっても重要で、成人は水や食事から一日1~3mgのホウ素を摂取しています。ホウ素は代謝や骨の健康、脳の機能への役割が確認されており、最近では、ホウ素不足を補うためのサプルメントも販売されています。

また、ホウ酸は米・カルフォルニア州や西トルコの鉱脈で採掘される「ホウ酸塩鉱物」を精製して作られます。

鉱脈のほかにも、海水、淡水、岩石、全ての植物、土壌など私たちの周囲や自然のいたるところに存在する“天然物”です。

植物には欠かせない微量元素として、成長を促進する反面、制御することもできる、エネルギー代謝を調節するのに効果的な保存剤で、細胞を殺さず成長を停止させる静生物剤です。天然のホウ素化合物は、菌類、藻類、バクテリアや、ゴキブリ、甲虫、アリ、スズメバチ、ノミ、シロアリ、ハエ、ガ、などの昆虫に対し効果的に作用されます。

 

ホウ酸塩の木材保存に適する理由

 生物は、細胞内で栄養分を燃やしてエネルギーに変えています。これを代謝といいます。細胞中のホウ酸濃度が高まると、代謝反応がストップし、生物は餓死することになります。 しかし哺乳動物では、血液に溶けた過剰のホウ酸塩は、腎臓の働きで体外へ排出されます。このために哺乳動物に対するホウ酸塩の急性毒性は微弱で、ホウ酸塩は人やペットには安全で、木材劣化生物には厳しい理想的な木材保存剤といえます。

ホウ酸塩を木材保存剤として利用するには、木材にホウ酸塩水溶液を含浸させます。シロアリや食材甲虫がこの木材を摂食すると、細胞中のホウ酸濃度が高まり死ぬことになります。又、食材甲虫がホウ酸塩処理した木材中に産み付けた卵は、孵化率が低下します。腐朽菌が木材に侵入すると、ホウ酸塩は細胞膜を通して拡散し、代謝阻害を引き起こします。

(参考文献:エコ建材ショップ/古民家を守る会 http://kominka.yanoss.jp/eco/

 

最後に

一戸建ての家をこれから建てる人、現在住んでいる人も、家を守り永く住んでいくためにはメンテナンスがとても重要になります。

今回勉強したシロアリ対策のホウ酸は、家にも人にも優しく、木材を劣化させようとする虫たちには厳しい素材であることを理解して頂いたと思いますので、ぜひ実践してみてほしいです。

メンテナンスをご希望の方はこちら

丸晴工務店のリフォームサイトhttps://marusei-r.co.jp

 

大工歴50年を超える大工が刻みます。

まもなく上棟を迎えるH邸の刻み。

清水大工は、市内最高峰の匠の証「かわさきマイスター」の濃沼晴治さん(丸晴工務店会長)の元で働き、

今年で大工歴が56年。

会長とともに半世紀を歩んできました。

丸晴工務店を立ち上げる際の名付け親だそうです。

「昔は丸鋸なんか無くて、今は便利になったよなー。」と清水大工。

刻みの熟練された動きが、作品を作っているかのように迷いがありません。

 

今回作っていたのは、鎌継ぎ。

ある程度丸鋸で削った上で、鑿で彫っていきます。

見えないところと言っても丁寧に刻んでいきます。

それは、いいものを提供する大工のプライドがあるからだと思います。

 

今日も作業場では、上棟に向けての準備、墨付けや刻みが行われています。

刻みを終えた木材が積み上がって行くたびに、上棟の日が近づいてきているように思います。

上棟を心待ちにしているお客様のためにも、

丸晴工務店の大工は日々、木々と向き合い丁寧に刻みを行います。

 

継手のブログはこちら

https://www.marusei-j.co.jp/木造建築における木組みの継手仕口とは何?/

鎌継ぎの動画you tubeはこちら

https://youtu.be/02WY42b5_Y0

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