丸晴の心がけ

木は語る。

柱は柱が樹木だったときのそれぞれの歴史を語ります。
海岸沿いに育った木は芯が海の方向へ傾き、若木の時の十分水分のとれなかった年の年輪は、その分変形します。
木は一本として同じ形、太さのものはありません。
わたしたち職人は、語りかける木、呼吸する木の一本一本に耳を傾け、それぞれのもつ力を最大限に活かせるよう努めています。

ともにつくる。

家は人を自然の雨風から守ってくれる箱であり、そこに住む人の歴史をじっくり育む場でもあります。
住む人と年を重ねる家。
住むにつれて美しく変化していく家。
わたしたちがこころを込めて作った家に、手塩をかけて暮らしていただくことで、本当の「住まい」が完成すると考えています。

木組の家。

木組みの家は、しなやかでそれでいて強い架構。
木と木がめり込み擦り合うことで構造に掛かる負荷を減衰します。
大きく変形しても元に戻る復元力、バラして移築できる再生力は、数百年の時代を生き続ける古民家から受け継いだ日本の知恵。
何代も住み継ぐことのできる本物の家づくりがここにあります。

たしかな技術で建てる。

木を理解するには深い経験と知識がいります。
伝承されたそれらのポテンシャルと確かな技術を持つ大工によってしか、木の持つ特性を存分に引き出すことは難しいのです。
社寺の施工も担当する丸晴工務店の技術集団だからこそ生み出せるたしかな木の家があります。

和が問いかけるもの。

部屋を間と呼び、部礼(しつらい)という見立てによって、ひとつの間を季節や行事に合わせて変化させ、屏風や花一輪で風流や静けさを演出する。
世界のどこにもない日本人ならではのイマジネーション。
時代は変われど、そんな和の建築は、同じ土壌に育ったわたしたちにとって、昔からの知り合いのような、安心感を与えてくれるものではないでしょうか。