人や街が豊かになる造園や植栽をするには

目まぐるしい生活とせわしい社会環境の中、

家にいることも多くなり、

ふっと窓の外を見れば癒される空間が欲しいと思うのは、

誰しもが思うことではないでしょうか?

ちょっと重い腰を上げて行動してみることで、

意外にも多くの人の心に影響してくるのがわかると思います。

これからお話しする内容は、

建築家の方が作られた本の抜粋ですが、

社会が変わっていく中で、どうあるべきか、

変えていくべきところ、変えてはいけないところ

そういうところを考えた上で庭づくりをしていくことが

大切だということを教えてくれています。

ぜひ絵本も読んで欲しいです。

向こう三軒両隣り

建築家 田中敏溥さんの絵本『向こう三軒両隣り』より

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1950年代表の道や路地が私たちの遊び場でした。

しかし、時代は高度な情報化の社会へと突入していき、

道からは子どもたちだけでなく心も消えていってしまいました。

そして、家の形も変わっていきました。

ー中略ー

これは最近体験したことです。

その家の東側は道路から外壁まで

1mしか離れていませんでした。

最初はふつうの生垣をつくる計画でしたが、

「せっかく植えるなら、近所の方や、

学校帰りの子どもたちが

食べてもいいように、実をつける木を植えませんか。

そのほうが楽しいでしょう。

どうぞ食べてくださいってね。」

と建て主からわたしに提案がありました。

 

そこにはブラックベリー、ブルーベリー、

ユスラウメ、木イチゴ、

キンカンを植えました。

このあいだ訪ねたとき、ブルーベリーが実を付けていたので、

そっとひとつぶ摘んで口に入れました。

格別な味がしました。

 

このように街に対するやさしい気持ちが

ひとつずつ増えていくと

いいと思っています。

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この絵本を読んだとき、

とても衝撃を受けました。

もちろん、自分の土地だから好きなように

植えたりするのはいいのでしょう。

でも、こんな風に、人や街を想って植えることで

人や街が豊かになり、やさしい気持ちで

あふれるのだと思いました。

 

ブラックベリー

ブルーベリー

ユスラウメ

 

木イチゴ

 

キンカン

 

そのほか苗木の種類

高木(3m以上)

アオダモ

モクセイ科/落葉高木

[特性]

花のなる時期は5月〜6月、半日陰〜日向で育てる。

野球のバットの材にもなることで知られる樹木。

成長が遅く、建築に当たるほど大きくならないうえ、半日影でもよく育ち樹形が乱れにくいため、中庭でも使いやすい。幹の模様が美しく、落葉後の姿も絵になる。サイズも多様でどのような建築にも合う表情をもつ。日向を好むが、日当りが強いと模様が薄くなる。

[お手入れ メンテナンス]

乾燥や寒さに強く、病害虫もほとんどないので育てやすい。

剪定は、樹幹の内部を透かし剪定する程度で手入れにも手間がかからない。

ただし、植え付け1年目は土壌を乾燥させないように水やりを十分に行う。

 

アベマキ

ブナ科/落葉高木

[特性]

花のなる時期は4月〜5月、実は翌年10月〜11月。日向で育てる。

クヌギと似た樹木。樹皮がコルク質で弾力があり、柔らかな印象。成長するにつれて幹の迫力が増すので、幹の面白さを楽しめる。

[お手入れ メンテナンス]

樹形が乱れてきたら剪定で整えるが、強剪定は避ける。

 

中木(1.5m〜3m)

ウグイスカグラ

スイカズラ科/落葉中木

[特性]

花のなる時期は4月〜5月、実は6月〜7月。半日陰〜日向で育てる。

日本原産の樹木で、ラッパ状のピンクの花や果実が楽しめる。日向では株にボリュームが出て、花付きもよくなる。

[お手入れ メンテナンス]

暴れる感じで枝が生えてくるが、適宜間引いて好みの形に仕立てる。

 

 

オリーブ

モクセイ科/常緑中木

[特性]

花のなる時期は5月〜6月、実は9月〜11月。日向で育てる。

古木は幹が強く迫力がある。銀色に輝く葉も繊細で美しく、洋風の雰囲気が出る。乾燥地帯の植物だが、日当りがよく水はけがよければ、特に土壌は選ばない。ただし、耐寒性はあるものの、極寒地では難しい。果実はオイルやピクルスの原材料として楽しめる。実を多く収穫するためには違う品種を添えて植える。

[お手入れ メンテナンス]

混み合ってきた枝を整理し、風通しをよくする。

春から秋にかけて、幹を食害するゾウリムシに注意。乾燥を好むので水やりは控えめに。剪定は枝分かれしている付け根で行う。剪定適期は2月頃だが、それ以外の時期でも余計な枝は適宜落とす。

 

低木(1.5m以下)

ギンバイカ

フトモモ科/常緑低木

[特性]

花のなる時期は5月〜6月、実は10月。半日陰〜日向で育てる。

温暖な気候に適した植物で、耐寒性はあまり高くなくない。日当たりがよく、寒風の当たりにくい中庭や建物際に植えるとよい。

[お手入れ メンテナンス]

徒長枝が出るので枝の又でカットする。剪定の適期は花後すぐ。病害虫の心配は特にない。

 

ハクサンボク

スイカズラ科/常緑低木

[特性]

花のなる時期は4月〜5月、実は10月〜11月。半日陰〜日向で育てる。

大きめの青々とした照り葉が魅力の常緑樹で、半日影で美しい樹形を維持する。春には星をちりばめたような白い花を咲かせ、秋には真っ赤な実を付けるなど、四季の移り変わりを感じさせてくれる。柔らかい枝のものを、高木や中木に絡めて使う。耐寒性・耐暑性ともにあるが、元々暖地に自生しているため、寒冷地には不向き。

[お手入れ メンテナンス]

害虫ではアブラムシ・カイガラムシの発生に注意。

ハムシに食べられることがあるが、枯れることはない。剪定は徒長枝、古枝を整理する程度で、ほとんど手はかからない。

参考資料:株式会社エックスナレッジ『萩野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』

 

丸晴工務店の庭づくりの取り組みについて

https://www.marusei-j.co.jp/tag/庭/

 

植栽はワークショップ形式で、お客さんと一緒に庭づくりをしています。

https://www.marusei-j.co.jp/街に人にやさしい/

 

庭づくり

やっと、やりたかった取り組みがスタートしました❗️

大工で庭を作る事です。(^ ^)

丸晴は9人社員大工がいます。

普段構造材を刻む事からスタートして、現場で作業をし、造作家具を備え付けるまで担当大工により一貫したお家づくりをしていますが、最後の庭がなかなか思うようにならなく色々と考えた結果、お客様と大工と一緒に参加型で自然な雑木の庭をつくりたいと思いそれが今回実現しました。(^ ^)

普段、大工作業しかしてないので少し抵抗があったと思いますが、みんな結構楽しみながら作業をおこなってました。

この作業ができたのも、浜松のfan landscapeさんから山採りの木が入手できた事が大きいです。
ありがとうございます。

今回、扇さんの社員である宮澤さんに参加していただき、素敵なお庭が徐々に出来上がっていきました。

木が植わると、建物が喜んでいるように感じます。

これから、この取組は是非続けていきたいと思います!

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